第7回 JIS規格Z0232とは?Part1 ランダム振動試験
包装貨物に対する振動試験方法を定めた日本工業規格にはランダム振動試験と
正弦波振動試験があります。今回はランダム振動試験について説明します。

<テキスト起こし>
<JIS Z0232:2020 包装貨物-振動試験方法とは?>
包装貨物に対する振動試験方法を定めた日本工業規格です。
輸送中に生じる「垂直振動」が包装貨物に与える影響を模擬し、
「包装の保護性能」や「内容物の耐久性」を確認するのが目的です。
<ポイント>
「垂直振動」とは水平成分が垂直成分の20%を超えない振動
<JIS Z0232:2020 振動試験方法は2種類>
1.「ランダム振動試験」
実際の輸送振動環境を最も的確に再現する方法。
ランダム振動試験(付属書A参照)が実施できる場合は、優先して適用することが望ましい。
2.「正弦波振動試験」※次回説明します
「付属書A」
振動数範囲と加速度パワースペクトル密度データがない場合に、一般的な輸送環境を模擬するために使用できる加速度パワースペクトル密度を表A.1および図A.1に示す。
加速度の実効値は5.926m/s²rms(0.604grms)


<JIS Z0232:2020 輸送との相関>
<ポイント>
一姿勢当りの推奨最低試験時間は「30分間」です。
しかしこの規格では輸送距離及び試験時間の相関は扱わないので、
「〇〇〇km相当の輸送試験」とはなりません。
輸送距離及び試験時間が必要な場合は、JIS Z0200の規定に従います。※第9回で説明します
次回 JIS規格 Z0232とは? Part2 正弦波振動試験