EV化に伴う振動試験の変化
New2025.02.25
EV化(ガソリン車⇒電気自動車)による振動試験の変化こんにちは、振動マイスターです。
日本の製造業における基幹産業といえば、ご存知の通り自動車産業ですね。
地球温暖化をはじめとする環境問題対策として『カーボンニュートラル』の取組を発端に
ガソリン車⇒HV・PHV・EVへのシフトが徐々にですが着実に進んでおります。
日本では2035年までにガソリン車の販売禁止を掲げており
さらに東京都は5年前倒した2030年までのガソリン車の新車販売を禁止する方針です。
さて、ガソリン車からEV車に代わると部品点数は10万点⇒1万点になると言われており
裾野が広い自動車産業において部品の減少=雇用縮小が大きな懸念点となっております。
この部品点数の減少は私ども試験機メーカーにも少なからず影響があります。
部品の減少=試験対象品の減少であり、試験機会が減少することに他なりません。
では、ガソリン車とEV車で試験内容や試験条件は異なるのでしょうか?
今回は自動車のEV化に伴う試験内容の変化について、振動試験を中心に書いてみます。
ガソリン車とEV車の試験規格の違い
結論から申しますと、ガソリン車とEV車では試験評価項目および試験条件が異なります。
自動車部品や車載機器向けの振動試験規格はJIS D1601がありますが
1995年の改正を最後に現在に至ります。EV車の想定はないと思われます。
一方、EV車向けの試験規格はドイツの自動車メーカー5社で制定されたLV124/LV148があります。
LV124は12V系、LV148は48V系の各電装システムに対する試験規格です。
以前にLV124対応の振動試験の問い合わせがあり、独自調査したものをまとめた内容となりますので
詳細は規格書を購読閲覧いただきますようお願いします。
LV124/LV148は電気自動車向けの試験規格の総称であり、いくつもの試験が存在します。
主に電気試験と環境試験に分類されており、振動試験は環境試験に属します。
そして振動試験はIEC 60068-2-6 およびIEC 60068-2-64を推奨しております。
IEC規格はIEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)が定める
国際的な規格です。
JIS規格では、上記IEC規格の対応規格として
JIS C60068-2-6 電気・電子向け正弦波振動試験方法
JIS C60068-2-64 広帯域ランダム振動試験方法及び指針
を規定しております。
つまりEV車は電気部品の集合体、電気・電子部品向けの試験を実施しましょう、ということです。
具体的に試験条件がどう変わるのか?については次回コラムで書きたいと思います。
では、今回のコラムはここまで。
日本の製造業における基幹産業といえば、ご存知の通り自動車産業ですね。
地球温暖化をはじめとする環境問題対策として『カーボンニュートラル』の取組を発端に
ガソリン車⇒HV・PHV・EVへのシフトが徐々にですが着実に進んでおります。
日本では2035年までにガソリン車の販売禁止を掲げており
さらに東京都は5年前倒した2030年までのガソリン車の新車販売を禁止する方針です。
さて、ガソリン車からEV車に代わると部品点数は10万点⇒1万点になると言われており
裾野が広い自動車産業において部品の減少=雇用縮小が大きな懸念点となっております。
この部品点数の減少は私ども試験機メーカーにも少なからず影響があります。
部品の減少=試験対象品の減少であり、試験機会が減少することに他なりません。
では、ガソリン車とEV車で試験内容や試験条件は異なるのでしょうか?
今回は自動車のEV化に伴う試験内容の変化について、振動試験を中心に書いてみます。
ガソリン車とEV車の試験規格の違い
結論から申しますと、ガソリン車とEV車では試験評価項目および試験条件が異なります。
自動車部品や車載機器向けの振動試験規格はJIS D1601がありますが
1995年の改正を最後に現在に至ります。EV車の想定はないと思われます。
一方、EV車向けの試験規格はドイツの自動車メーカー5社で制定されたLV124/LV148があります。
LV124は12V系、LV148は48V系の各電装システムに対する試験規格です。
以前にLV124対応の振動試験の問い合わせがあり、独自調査したものをまとめた内容となりますので
詳細は規格書を購読閲覧いただきますようお願いします。
LV124/LV148は電気自動車向けの試験規格の総称であり、いくつもの試験が存在します。
主に電気試験と環境試験に分類されており、振動試験は環境試験に属します。
そして振動試験はIEC 60068-2-6 およびIEC 60068-2-64を推奨しております。
IEC規格はIEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)が定める
国際的な規格です。
JIS規格では、上記IEC規格の対応規格として
JIS C60068-2-6 電気・電子向け正弦波振動試験方法
JIS C60068-2-64 広帯域ランダム振動試験方法及び指針
を規定しております。
つまりEV車は電気部品の集合体、電気・電子部品向けの試験を実施しましょう、ということです。
具体的に試験条件がどう変わるのか?については次回コラムで書きたいと思います。
では、今回のコラムはここまで。