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【完結編】実輸送データから試験条件導出

2024.07.25

【完結編】実輸送データからの試験条件導出

こんにちは、振動マイスターです。
前回のコラムで書ききれなかった試験条件の導出の完結編です。
今回のコラムから読み始めたよ~という方は前回のコラム
【試験条件の導出の秘密に迫る】からご覧ください。

前回コラムのおさらい

実輸送計測に基づいた振動試験条件を導出するにはベタ取りデータが最適です。
ただ、ベタ取りできる計測器は高額&解析も難しいよ、と嘆いている方々に
そんな高いハードルをアイデックスが先回りしてデータベースを完成させ、
簡易的な加速度ロガーで計測したデータでも試験条件の導出ができるよ、という話です。

ベタ取りデータの解析手法【ゼロクロスピークカウント法】

実輸送と振動試験で発生する振動ストレス(加速量)が等しければ理論上等価と言えます。
まずは実輸送の加速量をベタ取りデータから算出します。
実輸送振動はランダム波振動(複数の周波数が混在する複雑な波形)です。
図1の通り、ベタ取りした振動波形に【ゼロクロスピークカウント法】を用いることで
その振動の加速度総和を求めることができます。
図1 ゼロクロスピークカウント法(クリックすると拡大します)

その手法を振動波形に用いて加速量を算出する(ランダム波と正弦波の比較を可能にする)ことで
正弦波振動でもランダム波(実輸送)と同等の試験ができる裏付けとなりました。
※実輸送の損傷を再現できるからこそ、この手法が評価されるのですが・・・

輸送包装試験機は損傷再現という『結果』と
実輸送データに基づいた試験条件導出という『過程』を備えたことで
鬼に金棒の無双状態、ということです。

加速度総和のデータベース化

輸送ルートや車両、交通状況など様々な要因で加速度総和は変化します。
あらゆる輸送の振動環境を把握するべく、アイデックスでは大量のベタ取りデータの解析を
繰り返し、加速度総和のデータベースを構築しました。

簡易加速度ロガーを用いた試験条件導出

ダミー貨物にG-MENを同梱して輸送試験を行うことで
輸送中に貨物に加わる加速度と頻度を把握できます。
これを加速度総和のデータベースに照らすと、その輸送の加速量が求められます。
あとは同等の加速量となるように、アイデックス推奨条件の加速度&試験時間を算出すれば
実輸送データに基づいた御社独自の振動試験条件が完成、めでたしめでたしとなります。

コラムで条件導出のからくりを簡単に書けると思っておりましたが
やはり振動は奥が深いです。
論より証拠、百聞は一見に如かず、とはよく言ったもので
一度実践してみるのが良く伝わると思います。
現在アイデックスでは振動計測&条件導出を無償にて対応しておりますので
試験条件の構築にお悩みのそこの貴方、このコラムに辿り着いたのも何かの縁
右上の【お問い合わせフォーム】を気楽にポチッとしてください。

今回のコラムはここまで!

■関連資料(PDF): 実輸送データに基づく振動試験条件の導出に関する考察
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